相続診断士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスターのトウバルです。

相続事例の勉強していると、さまざまな事例をみます。

今回の事例は、不倫相手に財産を遺贈する内容の遺言書の有効性について。

残された家族からすると、不倫相手に１円も渡したくないと思うはずです。

しかし、以下のケースでは不倫相手に対する遺言も有効と認められることあるそうです。

• 遺贈が不倫関係の維持目的とせず、専ら相手の生活を保全するために行われる場合
• 遺言内容が、相続人の生活の基盤を脅かさないものであること

妻子のある男性がいわば半同棲の関係にある女性に対し遺産の三分の一を包括遺贈した場合であつても、右遺贈が、妻との婚姻の実体をある程度失つた状態のもとで右の関係が約六年間継続したのちに、不倫な関係の維持継続を目的とせず、専ら同女の生活を保全するためにされたものであり、当該遺言において相続人である妻子も遺産の各三分の一を取得するものとされていて、右遺贈により相続人の生活の基盤が脅かされるものとはいえないなど判示の事情があるときは、右遺贈は公序良俗に反するものとはいえない。

上記の裁判の判決 → https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52732

良い相続もあれば、上記のような相続も起こりうるので、どちらも事前の対策は必要かもしれません。